市役所職員が起業するまでと、これから

起業を決意した市役所職員の日々の想いを呟くブログです。地方公務員のリアルな実態や、起業までの準備など日々の行いを備忘録的に記録していきます。

公務員批判のウソとホント

こんにちは。坊です。

ブログ二日目にして挑戦的なタイトルとなりました。笑
もちろんそんなに過激な内容を書くつもりはありませんよ。

ただ、このテーマについては、私が公務員として働く中で常に考えていたことで、いつか考えをまとめておきたいと考えていたものになります。
ですので、この記事については今後も定期的にアップデートして行けたらなと思っています。

ひとまず思うことをつらつら書いて行こうと思います。

1.よく聞く公務員批判

 公務員って何かと批判されがちですよね。私もまとめサイトなどを見ていると定期的に公務員を批判する記事を見かけます。
 就職したばかりの頃は、若干落ち込んでいたりもしましたが、徐々に“そういうものだ”と割り切るようになり、気にかけなくなっていました。
 
 しかし、年数を重ねるにつれて、批判に納得できる部分と納得できない部分があることに気がつきました。今日はそんな批判に他する私なりの見解を述べてみたいと思います。
 
 では、世の中に蔓延るメジャーな批判を並べてみましょう。

 ・5時になったらすぐ帰る。働いていないくせに給料泥棒だ
 ・俺たちの税金で飯を食ってるくせに
 ・利益を生み出してないのにボーナスをもらうな
 ・仕事に無駄が多い
 ・クビにならないから楽そう

 いろんな場面で一度は目にしたことがあるものばかりですよね。
 公務員となったからには、こうした批判とは常に付き合っていかなければならないものであると思っています。
 登竜門とも言えますかね笑

 結論から言ってしまうと、“合ってるとも言えるし、間違っているとも言える“という感じでしょうか。

 では、その理由について自分なりに考えてみたいと思います。

2.そもそも“公務員”と括られることについて

 
 公務員批判を眺めていて、もっとも違和感を感じる部分がここです。
 一言で言うと、“範囲広っっ!”って感じですね。

 まぁその人によって頭の中に思い描く公務員は違うかもしれませんが、言葉通りに受け取った場合は、一口に公務員と言っても、

 市役所職員、消防士、警察官、公立学校の先生、県庁職員、保健所職員、国家公務員(官僚等)、税務署職員、税関職員、自衛隊、、、etc

 などなど、まぁいっぱいいるし、ジャンルバラバラな訳ですよ。

 まずこれだけ幅広い職種を公務員という一括りにしてしまうことが、ボタンのかけ違いを生んでしまいます。

 もしこの理屈で考えるなら、公務員の対義語は民間と言えるので、公務員の仕事ぶりを評価する上で比較すべきは、上に挙げた公務員以外"全ての職業"となりますね。

 同じことを別の目線から見ているだけなのに、なぜかこちらは違和感がありますよね。

 冷静に議論していくためには、上記のような前提を共有する必要はありますよね。

3.マクロとミクロの混同

 公務員批判の根源には、先程述べた“公務員”という言葉の曖昧さに加えて、もう一つあると思っています。
 それは、“ミクロの事象がマクロの事象であるかのように語られている”ということです。

 例えば、『5時になったらすぐ帰る』『仕事に無駄が多い』

 そりゃ、勤務時間が終わったらすぐ帰る人はいますよ。。。
 無駄が多いなーという仕事もありますよ。。。

 でもこれって、もちろん全ての公務員、全ての公務員の仕事に当てはまることではありません。そういうこともあれば、そうじゃないこともある。

 もちろん誰かの実体験に基づいて語られたことなのであれば、改善していく努力は行政にも必要ですが、だからといってそれが全ての公務員に当てはまるように語られて良いとは思いません。

 公務員の対義語が“民間”であるとするならば、民間企業にだって5時になったら帰る人はいっぱいいるでしょうし、無駄が多い仕事もあると思います。

 別に民間企業に比べて、公務員が優れていると言いたい訳ではありません。ただ公務員も一つの事業所と考えれば、大きな意味で民間と行政に違いはないのでは?と言いたいです。 

 ですので、『俺たちの税金で飯を食っているくせに』に関しても、まず第一に皆さまからお預かりした税金でお給料をいただいていることは事実ですので、仕事に対しては真摯に取り組む必要があることは言うまでもありません。

 でも、その批判の先に具体的な公務員の姿が見えていないのであれば、それは正当な批判とは言えませんよね。こういったゴシップ記事のような批判が公務員のモチベーション低下に繋がっている側面はあるかもしれません。

 公務員も人間だもの。

 その他の批判に関してはこんな感じです。

 ・利益を生み出してないのにボーナスをもらうな
 ⇨便宜上ボーナスといっていますが、もちろん成績連動ではありません。
  そもそも市場性がないからことをやるために行政があるので、利益を生み出していないこと
 についてはなんとも言いづらいですね。まぁボーナスをもらえるほど働いてないだろと思う人
 が職場にいない訳ではないので、うーん、、、って感じです笑
  そもそも公務員の給与自体が民間企業に準拠している形なので、見る人によって自身の待遇
 との違いが出てしまうのはしょうがないことですよね。

 ・クビにならないから楽そう
 ⇨まぁ民間企業で働いた経験がないので、この部分についてはなんとも言えないのですが、少
 なくとも私の周りの民間企業に勤める人で会社をクビになったという話を聞いたことがありま
 せん。 

 公務員の方が身分保証がしっかりしていることは否定しませんが、だからといって民間企業が好き勝手に従業員のクビを切っていい訳ではないので、この部分についてもクビになりやすいかどうかについても、企業によるということしか言えないですかね。
 “公務員がクビにならない”ということについては、絶対的な価値のように考えられている節もありますが、個人的にはそうは思いません。この辺については、改めて語っていきたいと思います。

 なんだか思いのほか、長くなってしまいました。。。
 あんまり長いと読みづらいでしょうし、(記事数も稼ぎたいので笑)今日はこの辺で!
 次の記事では、世の中の批判に正当性がないのなら、その批判は無視して良いのか?について私なりの見解を述べていきたいと思います。

 では、また!

なぜブログを始めたのか。(私について)

0.このブログについて

 こんにちは。坊といいます。

 ブログのタイトルからもわかる通り、私は現役の市役所職員です。そして、あと3ヶ月後には退職し、個人事業主として独立することを考えています。

 

 そんな微妙なタイミングで、なぜいきなりブログを始めたのか。

 思い立ったからです。笑

 

 本当は退職した4月からブログを始めようと思ったのですが、ふと“退職までの約3ヶ月は、"2度と過ごすことのできない貴重な期間”だと思い、少しでも記録に残しておこうと思い、筆をとった次第です。

 

 市役所職員としてこれまで仕事をしてきた中で、感じたことは数多くあります。いいことも悪いことも、希望を持ったことも希望を持てなくなったことも。

 そういった様々な想いを経験した上で、私は起業という道を選びました。

 詳しい話は今後細かく記事にしていきたいと思っていますが、私がこの決断に至るまでの想いや悩みは、同じように市役所に身を置く方、これから市役所への就職を目指す方、これから起業したいと思っている方に少しぐらいは参考になるかなと思います。

 とはいえ、大半は私の備忘録的日記なので、こんなこと考えてる人もいるんだなーぐらいに楽しく読んでもらえたら嬉しいです。

 

 もちろん現役公務員ですので、守秘義務の塊です。まぁ誰も見ていないとは思いますが、あまり業務の具体的なことや内部の事情などは書きません。

 あくまでも一般的な市役所とは、公務員とはといった部分に焦点を絞っていきます。

 

●自己紹介

 ということで、まずは私自身について少しお話しします。

 

 某地方都市の某市役所で働く20代現役地方公務員です。

 大学を卒業してすぐに就職して、市役所職員となりました。自身が生まれ育った街の市役所で働いています。結婚していて、妻と小さい子供が一人います。

 

・なぜ公務員になったのか。

 改めて振り返ってみると、今回の起業の決断については、すでに大学時代から伏線が張られていたような気がします。

 東京の大学に通っていた私は、そこそこ勉強、ほとんど遊びという、典型的大学生をしていました。そこそこに単位もしっかりとり、いよいよ就活となったのですが、いまいち熱が入りません。

 

 それはなぜかというと、将来なりたい職業が“普通のサラリーマン以外”だったので。

 

 そもそも両親が自営業ということもあり、身近にいわゆるサラリーマンという人がいなかったので、組織で働くということに漠然とした抵抗感がありました。

 なので、最初は大学院でもいって研究者にでもなろうかと考え、色々調べてみたのですが、どうも文系の研究者は狭き門のようで、さらに特別勉強ができるという自負もなかったので、仕方なく東京の民間企業をいくつか受けていました。

 

 ですが、こんなモチベーションの低い人間が受かるほど世の中は甘くなく、なかなか内定がもらえない状態が続きました。

 

 そんな時に両親から一通のメールが入りました。

 

 「この市役所ならあんたも試験受けれそうだよ。」

 

 もちろん公務員なんてなるつもりもなく、流石の私でも公務員になるには公務員試験を突破しなければならないことは知っていました。しかし、当時の市役所では、民間の志望者も取り込みたいという意図から、いわゆる“公務員試験(経済学、政治学行政学など)”を行わない自治体も増えてきていました。

 その意図にまんまと引っかかったのが私ですね。笑

 

 ということで、家も近いし、地元で就職するなら市役所しかないかな〜といった安易な気持ちで受験し、合格したという流れです。(もちろん試験対策はしっかりしましたし、試験自体も真剣に受けましたよ。)

 

 なりたくない職業が“普通のサラリーマン”だった私が、theサラリーマンである公務員になった瞬間でした。笑

 

・その後の公務員生活(部署①)

 入庁後は、まず環境系部署に配属されました。ゴミ処理や環境美化など、市民生活を支えるベースとなるようなものを主に担う部署です。

 細かい業務内容やその時のエピソードについては、今回は触れませんが、一言でその期間を総括すると、

 “苦情、苦情、また苦情”といった感じです。

 

 市民の方が不満なく暮らせるような環境を維持することを目的とした部署なので、不都合があれば当然電話がかかってきます。ご近所トラブル系や公害、騒音など様々な苦情をお受けし、可能な限り誠意を持って対応するということを繰り返す日々でした。

 ここでの経験により、市役所職員の基礎的スキルである、“様々な立場に置かれている人の意見をしっかり聞く”というものが身についたと思っています。

 

 その後数年で初めての異動を経験します。(結果的には最初で最後ですが笑)

 

・その後の公務員生活(部署②)

 移動後の部署は、産業振興系の部署でした。

 それまでの環境系部署での仕事内容と比較すると、もはや転職とも言える変化です。正直、それまでの知識はほとんど役に立ちません。この辺については、市役所職員を目指す方にとっては知っておいて欲しい点でもあるので、また別で記事にしてみたいと思います。

 

 仕事の違いを簡単に説明すると、

  環境系部署は、マイナスをゼロに近づける仕事

  産業振興系部署は、プラスからそれをさらに増やしていく仕事

 といった感じです。

 

 仕事をする上で目指すべき地点が大きく違うんですよね。なんですが、市役所(公務員)というと、“市民のために”という綺麗な言葉に目的が集約されがちなので、働きがいを見出しづらいという罠に陥ってしまう人も多いのではないでしょうか。

 

 重要なのは、自分の仕事が市民の“どの層”に、“どういった”影響を与えるのかをしっかり噛み砕いておくことではないかと思っています。

 

 そして、この産業振興部署での仕事が私の起業の決断に大きな影響を与えることになるのですが、その話は別の機会としたいと思います。

 

 それでは今日はここまで!